2009 Fiscal Year Annual Research Report
世界と日本のエリートスポーツ選手におけるゲノムワイド関連解析
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21680050
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Research Institution | Tokyo Metropolitan Geriatric Hospital and Institute of Gerontology |
Principal Investigator |
福 典之 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 東京都健康長寿医療センター研究所, 研究員 (40392526)
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Keywords | ランナー / スプリンター / 遺伝子多型 / 核 / ミトコンドリア / ゲノムワイド関連解析 / トップアスリート |
Research Abstract |
国際大会に出場している96名のケニア人長距離ランナーを対象に、16,569塩基対のミトコンドリアDNA(mtDNA)全塩基配列を決定した。mtDNA多型のセットで規定されるミトコンドリアハプログループL0は持久系運動能力と関連することを既に報告しているが、このL0を規定する4つの多型を同定した。このうち、2つの多型は非同義置換3808A>G(Thr168Ala,NDDH脱水素酵素サブユニット1遺伝子)および15317G>A(Ala191Thr,チトクロームb遺伝子)であった。今後、このタンパクをターゲットとしたトレーニング方法の開発が望まれる。また、日本人のオリンピック選手141名においてもミトコンドリアハプログループを解析した結果、ハプログループG1は持久系の運動能力に、ハプログループFは瞬発系の運動能力に関連することが明らかになった。ミトコンドリアハプログループあるいはmtDNA多型が瞬発系運動能力に関連するという知見は世界で初めてである。 さらに、瞬発系の運動能力を規定する核DNA多型を網羅的に解析するために、ジャマイカ人トップスプリンター48名ならびにそのコントロール48名の計96名を対象に、核DNAにける100万の一塩基多型および6万のコピー数多型を解析した。その結果、スプリント能力に強く関連する3つの多型を同定した。これら3つの多型はアフリカ人特異的であった。これらの多型はアフリカ人スプリンターが世界で好成績を残す遺伝的要因の一部である可能性がある。今後さらに解析数を増やして検討するとともに、アフリカ人と日本人の遺伝的背景の相同・差異を明らかにしてトレーニング方法の開発に貢献したい。
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Research Products
(7 results)