2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21681021
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
千葉 大地 京都大学, 化学研究所, 助教 (10505241)
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Keywords | スピンデバイス / 磁化制御 / 電界効果 / 磁気メモリ / 磁気異方性 |
Research Abstract |
本研究では主に強磁性半導体を用いて電気的に磁化を操作することを目的としている。大きな目的は、外部磁場を用いずに電界(ゲート絶縁層を介した強磁性体への電圧印加)のみで磁化をスイッチすることである。本年度の主な成果は以下のとおりである。まず代表的な遷移金属強磁性体であるコバルトの磁気相転移を室温付近で電界誘起することに成功した。これまで強磁性半導体において同様な現象を観測してきたが、強磁性金属において磁性を電界スイッチすることは世界で初めての成果である。±10Vのゲート電圧印加により、強磁性相転移温度が最大で12K程度変化することが分かった。本成果はNature materialsに掲載された。また、ゲート絶縁層の代わりにイオン液体とコバルト界面に形成される電気二重層を用い巨大な電界を印加することで、強磁性相転移温度の制御温度範囲を室温を挟んで100K程度にまで増大することにも成功した。同時に制御ゲート電圧も1/5に低減することに成功し、低電力動作と室温での制御性を実証することができた。本成果はApplied Physics Lettersに掲載された。これら成果は招待講演4つを含む国際会議、国内会議でも発表し、広く公表することができた。また、コイルに電流を流すことなく磁性体の漏れ磁界を電圧でオンオフできることができるため、電圧駆動型の電磁石への応用が期待できる。同概念に関する特許を出願中である。
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[Presentation] 磁壁電流駆動を用いたCo/Ni細線におけるスピン分極率の温度依存性2012
Author(s)
上田浩平, 小山知弘, 千葉大地, 平松亮, 深見俊輔, 谷川博信, 鈴木哲広, 大嶋則和, 石綿延行, 仲谷栄伸, 小野輝男
Organizer
日本物理学会第67回年次大会
Place of Presentation
関西学院大学
Year and Date
2012-03-27
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