2012 Fiscal Year Annual Research Report
コヒーシンサブユニットSMC3のアセチル化修飾動態の解析
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21681025
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
加藤 由起 東京大学, 分子細胞生物学研究所, 助教 (50391917)
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Project Period (FY) |
2009-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | コヒーシン / アセチル化 / ChIP-seq解析 |
Research Abstract |
前年度までに出芽酵母のアセチル化Smc3を検出する系の確立を試み、軌道に乗り始めたので、この系を使用して今年度は経時的にサンプリングを行い、Smc3のアセチル化がS期のどの段階で染色体のどの部分で起こるのか検出を試みた。細胞を低温度(16度)で同調する事で、S期の進行を遅らせ、より詳細に結合分布の確認を試み、コヒーシン(Smc3抗体)の分布と比較したところ、コヒーシンが染色体に結合するのと同時期にアセチル化も起こっており、またアセチル化されるSmc3はある特定の部位のコヒーシンではなく、染色体腕部、セントロメアのコヒーシンの区別なくアセチル化されている可能性があることが明らかになった。このアセチル化されたSmc3がきちんと検出出来ている事を確認するために、アセチル化が起こらない変異株中で同様に実験(ChIP-seq)を行い、特異的な結合が見られないのを確認している。しかしながら、アセチル化Smc3のChIP-seqデータは、結合が弱く、シグナルが弱いタイムポイントがあり、このタイムポイントにおいては、単純に細胞数を増やすか、もしくは免疫沈降時の抗体とビーズのアフィニティをより強固にするためにリンカーを入れるなどの改善が必要かと考えている。今回、アセチル化が検出出来、また結合しているコヒーシン全体がアセチル化されている可能性が示唆されたが、どのようなコヒーシンがアセチル化されるのかについては、まだ未解明である。元々、複製とコヒーシンのアセチル化は関係があると考えられている事から、今後は同時期における複製の分布と比較する事により、コヒーシンのアセチル化について、理解を深めたいと思っている。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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