2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21682002
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
皆川 泰代 Keio University, 社会学研究科, 准教授 (90521732)
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Keywords | 乳児 / 音声獲得 / 音韻 / 大脳半球機能側性化 / 近赤外線分光法(NIRS) / プロソディー / 脳波計 / 新生児 |
Research Abstract |
・乳幼児研究実施環境の立ち上げ:三田キャンパスでの乳幼児研究の装置や環境を整え、乳幼児のリクルートシステムを構築した。実験参加スタッフを雇用し,研究のための方法,倫理等の教育を行った。データを保存するためのシステムを構築した。慶應大学病院小児科との協力体制を整え,病院に脳機能計測実験環境を整えた。 ・フランスにおいて新しいNIRSデータ解析システムを構築し、日本からもオンラインでデータ解析を可能にした。 ・申請書計画中の1)音響特性と左右半球優位性の実験,2)音素の種類と側性化の発達研究について新生児で予備実験を実施した。新生児の段階ですでに音響特性による左右半球の機能側性化が行われていることを示す予備データが得られた。 ・音韻配列(phonotactics)と長・短母音のNIRS実験を日本とフランスにて8-14ヶ月児について行った。引き続きデータを収集中。 ・乳児の文中から単語を切り出す能力についてのNIRSおよび行動実験を実施した。乳児は6ヶ月ですでに単語切り出しが可能で、その脳内メカニズムは音韻短期記憶に関する背側経路が関与していることが示唆された。6ヶ月児にそのようなネットワーク形成がされている報告はなく極めて貴重なデータである。 ・ミスマッチ反応についての脳波とNIRSの同時計測の予備実験を成人で行った。
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