2012 Fiscal Year Annual Research Report
子どもにわかる小学校理科授業に必要な教師の実践力研究-物質・エネルギーを中心に-
Project/Area Number |
21683009
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
吉田 安規良 琉球大学, 教育学部, 准教授 (30381198)
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Project Period (FY) |
2009-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 小学校 / 理科 / 教師教育 / 観察 / 実験 / 知識 / 技能 / 授業 |
Research Abstract |
本研究の目的は、小学校理科授業(とりわけ A 物質・エネルギーに関する区分[物理・化学系])で、観察・実験を取り入れながら授業を展開するための教師の最小限の資質や能力、実践力が何であるのかを追究し、それをどのように小学校教員養成段階・教師教育(教員免許状更新講習等)という限られた時間の中で取り入れていくのかを実践を通して考究することである。具体的には、受講者に観察・実験教材を実体験させるとともに、その体験から受講者自らが教材研究する実践を行った。 1 教員免許状更新講習での実践では「内容・方法についての総合的な評価」、「最新の知識・技能の修得の成果についての総合的な評価」の両面で受講者全員が肯定的な評価をした。講習の内容が限られた時間の中で行われる教師教育として適切であったと評価できる。 2 小学校教員志望学生への実践では、シラバスに記載された目的や趣旨が活かされた授業で、使用した教材が適切で、教員の説明もわかりやすく、理解を促すための方法上の工夫がよくされており総合的に判断してこの授業に満足していると「強くそう思った」学生が6割を超えた(前期の授業評価)。各観点別に肯定的な評価をしなかった受講学生は最大でも5名(8%)であった。 3 小学校教員志望学生に対する実践で、B 生命・地球に関する区分[生物・地学系]での受講前後での自信度(自己評価)を調べたところ、「昆虫と植物」「身近な自然の観察」「太陽と地面の様子」「月と星」「土地のつくりと変化」「月と太陽」の各単元で受講後に有意に上昇した。特に女性に顕著であった。 受講者の自己修得感・満足感は主観的な評価であるため、必ずしも実践力の保証を裏付けするものではない。しかし、受講者は最低でも理科授業実践に必要な実験観察技能を修得できた。今回の一連の実践は、限られた時間の中で教員としての最小限の資質能力の保証につながることが期待できる。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(7 results)