2010 Fiscal Year Annual Research Report
星周円盤ダスト分布から探る惑星形成:原始惑星系円盤・デブリ円盤の赤外線面分光
Project/Area Number |
21684005
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Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
岡本 美子 茨城大学, 理学部, 准教授 (10343469)
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Keywords | 惑星系形成 / 星周円盤 / ダスト / イメージスライサ / 分光 / 観測装置開発 / 赤外線天文学 |
Research Abstract |
惑星系形成に関わる星周円盤ダストの空間分布観測を明らかにするため、新しい中間赤外線面分光装置MIRSISの開発と星周円盤観測を進めた。本年度の成果は以下の通り。 (1)中間赤外線イメージスライサ型面分光器MIRSISの開発:星周円盤のダストを空間情報を保持しつつ一気に分光するイメージスライサタイプの分光器MIRSISの開発を進めた。光学系全体の組立調整の手法の開発と誤差評価を行い、調整を進めた。検出器とその読み出しシステムの評価を進め、劣化した古い検出器を更新することで性能向上を目指すこととし、赤外線検出器を入手して古い検出器からの置き換えと試験を進めた。望遠鏡に搭載しての試験観測に向けて、搭載予定望遠鏡(広島大学かなた望遠鏡およびハワイNASA IRTF望遠鏡)のインターフェース情報を集め、装置側インターフェース製作を進めた。 (2)すばる望遺鏡等を用いた星周円盤観測:すばる中間赤外線装置COMICSと近赤外線コロナグラフ装置HiCIAOを用いて、星周円盤観測を進めた。中質量星AB Aurの星周円盤でかつてない高解像度での内側領域の観測に成功し、内側100AU程度に密度低下領域があること、外側にもクランピーな構造が複数見られること、など惑星形成に伴うと見られる様々な構造が発達していることを見出した。 (3)次世代30m地上望遠鏡TMT用中間赤外線面分光装置の検討:すばるなどより空間分解能が4倍向上するTMTでの中間赤外線観測に向けて、TMT用の中間赤外線観測装置の検討を、国内およびハワイ大学・フロリダ大学等の関連研究者と進め、サイエンス検討、光学系の概念設計やフィージビリティ検討を行い、装置提案書の第1版としてまとめた。またこれらの成果について、国際会議や国内外の研究会等で報告した。
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Research Products
(8 results)
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[Journal Article] Studies of expolanets and solar systems with SPICA2010
Author(s)
Takami, M, Tamura, M, Enya, K, Ootsubo, T, Fukagawa, M, Honda, M, Okamoto, Y, ほか9名
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Journal Title
Advances in Space Research
Volume: 45
Pages: 1000-1006
Peer Reviewed
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[Presentation] SEEDS Polarimetric Imagery of the AB Aur Protoplanetary Disk2011
Author(s)
Wisniewski, J.P., Fukagawa, M., Grady, C., Hashimoto, J., Hodapp, K., Kudo, T., Munetake, M., Okamoto, Y., Tamura, M., SEEDS Team
Organizer
American Astronomical Society
Place of Presentation
米国シアトル
Year and Date
20110109-20110113
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