2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21684027
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
広瀬 直毅 九州大学, 応用力学研究所, 教授 (70335983)
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Project Period (FY) |
2009-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | データ同化 / 再解析 / 日本海 / 東シナ海 / 黄海 / 海洋循環モデル / 最適化 / 海洋潮汐 |
Research Abstract |
最適化した北西太平洋モデルを用いて、1981年から再解析計算を行った。日本海・東シナ海・黄海の縁辺海領域モデルについても、潮汐潮流の開境界条件・時間ステップの短縮化・間宮海峡への計算領域拡大など、様々なバグ修正やスキームの改善により、同等の解像度である従来の日本海同化モデル(Hirose et al., 2007)に比べて格段に高精度化した。特に、日本海の主温度躍層(100~200m深)付近での水温バイアスや深層の塩分が改善している。非同化(シミュレーション)計算でも現実的な対馬暖流の変動を再現することができ、高い予測性能が見込まれる。ネスティング手法による的確な境界条件の効果が大きいとみられる。 データ同化の結果において、九州西方(五島列島と甑島列島の中間)海域で局所的な強い海洋変動が存在し、数十日周期で暖水渦と冷水渦が交互に現れる特徴的な構造が見出された。データ同化計算は完全に自動化され、毎日当該ホームページが更新される。 データ同化計算では対象外としている気圧駆動成分についても調査した。対馬海峡の短周期流量変動において、風駆動成分と比較して約半分の振幅があり、気圧駆動成分は必ずしも無視することができないことが分かった。また、両者の時間変化にほとんどラグはなく、統計的な分離が難しい。対馬海峡の流量変動はほぼ日本海上の気圧変動で説明でき、逆に東シナ海などの気圧変動はほとんど寄与し ない。海上風の寄与も対馬海峡付近に限定されがちだが、日本海北東部や津軽・宗谷海峡東方海域の海上風にも一定の効果があることが分かった。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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