2010 Fiscal Year Annual Research Report
機能性分子設計に基づく技術融合型分子イメージング法の開発
Project/Area Number |
21685019
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
水上 進 大阪大学, 工学研究科, 准教授 (30420433)
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Keywords | タンパク質ラベル / β-ラクタマーゼ / 蛍光プローブ / 量子ドット |
Research Abstract |
前年度までに開発した細胞内ラベル化法をさらに発展させ、複数種のラベル化プローブを開発した。具体的にはビオチンラベル化を可能とするプローブの開発を行い、新たにストレプトアビジン修飾された鉄ナノ粒子を細胞特異的にラベル化する技術を開発した。この手法により、細胞をMRIによって検出することが可能となった。また、異なる蛍光色を持つストレプトアビジン修飾蛍光量子ドットを用いることで、細胞表面蛋白質のパルスチェイス実験を行った。 さらに、発蛍光型ラベリング法を拡張し、これまでの蛍光共鳴エネルギー移動を用いたものとは異なる会合消光の原理を利用した発蛍光型ラベル化プローブを開発した。また、適当な化学修飾を行うことで、細胞内蛋白質の蛍光ラベル化にも成功した。 一方、これまではプローブ分子の蛋白質へのラベル化と消光基の脱離基にタイムラグがあり、迅速な発蛍光ラベル化が困難であったが、脱離速度を詳細に検討することで、蛋白質へのラベル化と蛍光強度の増大がほぼ同時に起こるラベル化技術へと発展させた。 また、前年度までに開発した^<19>F MRIプローブの原理を拡張し、新たにβガラクトシダーゼ活性を^<19>F MRIによって検出可能なプローブ分子を作製した。この分子はβガラクトシダーゼに高い特異性を示し、類似の等加水分解酵素には全く応答しなかった。また、この分子をレポーター蛋白質として用いることで、固定化した細胞内における遺伝子発現を^<19>F MRIで検出することに成功した。
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Research Products
(19 results)