2009 Fiscal Year Annual Research Report
規則配列ナノドットを用いて歪制御した極少転位ヘテロエピタキシー
Project/Area Number |
21686006
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
中村 芳明 Osaka University, 大学院・基礎工学研究科, 准教授 (60345105)
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Keywords | MBE、エピタキシャル / ナノドット / 自己組織化 / IV族半導体 / ナノ材料 / 極薄Si酸化膜 |
Research Abstract |
私の提案する極少転位ヘテロエピタキシャル薄膜形成技術は、規則配列ナノドットをテンプレートとして用いることを特徴とする結晶成長法である。この提案の中で、エピタキシャル成長したヘテロナノドットが、弾性歪緩和し、且つナノメートルスケールで規則配列(ナノ配列)していることが重要である。ヘテロエピタキシャルナノドットのナノ配列構造を自己形成することは困難であり、その技術は未だ開発されていない。そのため、本年度、配列ナノドットを自己形成する技術を開発した。具体的には、全く異なる二つの技術:転位ネットワークを選択エッチングする技術、極薄Si酸化膜とブロック共重合体マスクを用いる技術を開発した。前者においては、10-30nm程度周期の正方格子状転位ネットワークを界面に有するSiGe/Si基板を選択エッチングすることにより、転位ネットワークを転写した規則配列ナノドット構造を形成した。後者においては、配列パターンを有するブロック共重合体薄膜をマスクとして、極薄Si酸化膜上にナノ開口の配列パターンを形成し、その後、分子線エピタキシャル成長を行うことで、規則配列ナノドットを形成した。 このヘテロエピタキシャルナノドットのナノ配列構造は、量子ドット太陽電池などへの応用が期待できるため、この形成技術を開発した意義は大きい。また、本年度に規則配列ナノドットの形成技術開発に成功したため再本研究において、来年度以降、この規則配列ナノドットをテンプレートとして用いた極少転位ヘテロエピタキシャル成長技術の開発研究を推し進めることが可能となった。
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