2009 Fiscal Year Annual Research Report
金微粒子触媒における微細構造と触媒機能に関する研究
Project/Area Number |
21686008
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
秋田 知樹 National Institute of Advanced Industrial Science and Technology, ユビキタスエネルギー研究部門, 主任研究員 (80356344)
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Keywords | 電子顕微鏡 / HAADF-STEM / 金微粒子 / 金属酸化物 / 触媒 / 表面・界面 |
Research Abstract |
金微粒子触媒について透過型電子顕微鏡内でガスを導入し、触媒活性の評価と微細構造のその場観察ができることを目的に新たな試料ホルダーの設計、試作を行った。既存の透過型電子顕微鏡(Hitachi H-9000NAR)に対応できるような仕様とし、触媒粉末試料の取り付け方法を検討し、バリアブルリークバルブを用いたガスの導入機構などを試作した。現状の仕様では目的の性能を十分に達成できていないので、試料取り付け部分や導入時のガスパージ方法などの機能について今後改良を加えていく。原子レベルでの表面、界面構造のTEM、HAADF-STEM観察を目的に、低比表面積粉末でのモデル触媒を作製した。Co304やNi0などの様々な金属酸化物担体に析出沈殿法で金微粒子を担持した。Au/Zr02モデル触媒ではナノサイズの金微粒子を担持することができ、高分解能TEM像、HAADF-STEM像を得ることができた。金微粒子と酸化ジルコニウム担体結晶の界面では特に、優先方位関係は見られなかった。HAADF-STEMの観察から、金と酸化ジルコニウムの界面ではアモルファス層などの変質層が見られず直接界面を形成していることがわかった。Au-Co304試料、Au-Ni0試料では金微粒子が扁平な形状になることが見出され、金微粒子と担体との比較的強い相互作用が示唆さた。Co304担体では5nm以上の金粒子でも平坦な界面を形成している様子が観察され、特に特定指数の表面に強く担持される傾向が示唆されており、今後、面方位との関係を高分解能TEMにより詳細に検討していく。
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Research Products
(2 results)