2011 Fiscal Year Annual Research Report
金微粒子触媒における微細構造と触媒機能に関する研究
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21686008
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
秋田 知樹 独立行政法人産業技術総合研究所, ユビキタスエネルギー研究部門, 主任研究員 (80356344)
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Keywords | 電子顕微鏡 / HAADF-STEM / 金微粒子 / 金属酸化物 / 触媒 / 表面・界面 |
Research Abstract |
触媒の構造と活性に関係を明らかにすることを目的に、固相混合法と析出沈殿法で電子顕微鏡観察用のモデル触媒試料を作製し、固定床流通式触媒活性測定装置を用いて一酸化炭素の酸化反応における触媒活性の評価を行った。低比表面積の担体を用いた電子顕微鏡観察のためのモデル触媒構造においても、通常の触媒には及ぼないものの、低温での触媒活性を確認することができた。また、今年度は従来、共沈法で作製されてきた金-酸化鉄触媒について析出沈殿法による作製を試み、触媒活性の確認を行うことができた。またCeO2多結晶基板にPt粒子を真空蒸着法で担持したモデル構造を作製し、ガス導入時の構造変化についてその場観察を行った。COガスと酸素ガスの導入によってPt微粒子の酸化、還元に伴う可逆的な構造変化を動的に観察することができた。試料温度を変えて観察を行った結果、150℃以上の温度ではガス導入による構造変化が観察されないことがわかった。また、構造変化には粒子径による違いがあることもわかった。一方で電子線で観察することによる照射の影響も見られることがわかり、今後の検討課題である。また、Au-TiO2,Au-CeO2、Au-NiOの系に対して、単結晶、多結晶酸化物基板を用いてモデル構造を作製し、収差補正TEM及び、収差補正HAADF-STEMにより金微粒子と酸化物担体界面構造の高分解能観察を行った。金微粒子と担体との界面について原子分解能のHAADF-STEM像を従来より高い分解能、高いSN比で得ることができ、界面での原子間距離などを評価することができた。また高分解能TEM像からは、Au-NiO界面で酸素に起因するコントラストが確認でき、界面に酸素が存在していることを示唆するTEM像を得ることができた。
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Research Products
(4 results)