2009 Fiscal Year Annual Research Report
装着型人支援機器による恒常的身体拡張技術に関する研究開発
Project/Area Number |
21686025
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
長谷川 泰久 University of Tsukuba, 大学院・システム情報工学研究科, 准教授 (70303675)
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Keywords | 人間支援機械 / リハビリテーション / 機械力学・制御 / 知能ロボティクス / 空気圧 / 装着技術 / 血流確保 / 湿度 |
Research Abstract |
装着型支援機器の装着性を向上させる技術を確立することで,恒常的に装着可能な装着型人支援機器を開発し,健常者および障害者が恒常的に身体拡張を可能とすることを本研究の最終目的としている.そこで初年度は、長時間装着時に生じる違和感および褥瘡(床ずれ)の原因となる血行不良とムレの改善手法について研究を行った.まず,アクティブエアマットを試作し,その効果を実験により確認した.このアクティブエアマットの構造は,フィルムを溶着することで製作したエアチューブを並行に配列し,各エアチューブ内の圧力を3系統に分けて独立に制御可能な構造とした.この各圧力系統の内圧が位相差を持って変化する様にコンピュータにより制御することで,皮膚表面にある方向に向かって移動する空間的な圧力分布の波を発生することを,購入した圧力計測シートを用いて実験により確認した.また,エアマットを駆動した後に電磁バルブから排出される空気をエアチューブ間の隙間から皮膚側に漏らすことで,皮膚表面の湿度の低下に効果があることを実験により確認した.更に,圧力制御性能を低下させることなく,より簡単にアクティブエアマットの製作が可能な構造となるように,空気の流路の再設計および製作,実験による性能確認を行ったが、各系統間の空気流路の干渉により圧力変化が十分でないエリアが存在することが明らかとなり,今後の課題となっている.また,本アクティブエアマットを用いることによる支援機器の着脱性の向上効果についても、今後,実験により確認する.
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