Research Abstract |
本研究は高効率,長寿命,メンテナンスフリーが特徴であるマトリックスコンバータとフライホイールを組み合わせたエネルギーキャッシュシステムを開発することにある。今期は,フライホイールにマトリックスコンバータを組み合わせた場合の制御法,および,単相入力の場合,必要となるエネルギーバッファを最小化する方法を検討し,シミュレーションにより,その動作を確認した。その後,5kVAの三相入力三相出力のマトリックスコンバータ,および1kWの単相三相変換形マトリックスコンバータの制御回路及び主回路の試作し,特性評価を行った。三相三相マトリックスコンバータでは,逆阻止IGBTを使用することにより,効率97%と従来に比べ損失を1/2を実現した。また,単相三相マトリックスコンバータでは,コンデンサに半導体スイッチを直列に接続したアクティブバッファにより,電解コンデンサ容量を従来に比べ1/20にすることができた。また,フライホイールの開発においては,磁気軸受けの基本特性の取得,3MJのフライホイールの設計試作を行った。磁気軸受けでは5軸(XY方向2カ所,Z方向1カ所)の前段階として,2軸の治具を製作し,軸位置の制御を行った。その結果,磁気軸受けは軸の位置に応じて非線形性があることがわかり,その対策が必要であることがわかった。また,20.000r/min, 3MJのフライホールを設計,製作した。今後,高速インバータを用いて立ち上げを行い,静特性及び動特性を取得する。
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