2012 Fiscal Year Annual Research Report
半導体多孔質構造を利用した機能的ナノ界面の高密度形成と高感度化学センシング技術
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21686028
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
佐藤 威友 北海道大学, 量子集積エレクトロニクス研究センター, 准教授 (50343009)
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Project Period (FY) |
2009-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 半導体ナノ構造 / 多孔質構造 / 機能修飾 / 化学センサ / 電気化学 |
Research Abstract |
昨年度までに試作した化学センサの基本動作を明らかにし、高感度検出に向けて素子構造の改良を行った。具体的には、多孔質構造表面に形成される乱れ層の除去プロセスを完成させ、表面モホロジーが検出感度にあえる影響について明らかにした。また、より広範の化学・生体物質の検出に向けた、表面修飾技術の基礎として、白金微粒子を孔内壁に形成する手法を確立した。さらに、本年度は光化学反応の検出にも取り組み、高速・高感度化学センサの実現に向けて素子構造の最適化を行った。 1. ポーラス構造初期に表面に形成される乱れ層を除去するプロセスを完成させた。表面から光を照射しながら低電圧を印加することにより、光電気化学反応を利用して試料表面から緩やかにエッチングを行った結果、表面から数100nm程度の領域にわたって形成された乱れ層を完全に除去することができた。また、乱れ層の除去後は、孔の開口部が広がったことにより化学物質の孔内部への拡散が促進され、検出感度が増大することを明らかにした。 2. 水素還元力があり様々な機能性分子の修飾に実績のある白金(Pt)微粒子を、電解析出法により孔壁表面へ形成する手法を確立した。Pt微粒子の形成には、多孔質構造と同じ電解セルを用い、電解液には塩化白金酸水溶液を用いた。パルス電圧法を用いることにより、高い表面被服率と高い電位障壁が達成されることを見いだし、孔壁表面の機能化に成功した。 3. pn接合基板上に形成したポーラス構造の光吸収特性および電流-電圧特性の評価により、表面で生成した電子が効率的にポーラス構造上の電極へ収集される機構を明らかにした。これは、化学物質の吸着によりごく少数の電荷(電子)の発生も電流として検出可能であることを示唆する結果であり、高感度化に向け有望な知見を得た。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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