2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21686033
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
藤井 彰彦 大阪大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (80304020)
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Keywords | 導電性高分子 / フラーレン / 相互浸透界面 / 有機薄膜太陽電池 / ドナー・アクセプタ型 / 光電変換素子 / ミクロ相分離 / 金属酸化物半導体 |
Research Abstract |
本研究では、高速で高効率な光誘起電荷移動に基づく光電変換プロセスを利用した次世代有機光電デバイスの開発を進めた。相互浸透界面をもつランダムかつ凝集的な有機/有機もしくは有機/無機相互浸透界面を基盤としたデバイス構造を作製した。ドナー/アクセプタ分子界面で起こる光誘起電荷移動と材料が有する電荷輸送性を最大限発揮する電荷輸送経路を保持した最適デバイス構造の探索を目的とした。以下に具体的な内容を述べる。 (1)相互浸透型積層構造の膜厚を入射光侵入長に最適な100nm程度となるように薄膜化した活性層を作製するため、電極バッファー層の挿入効果とスピンキャスト法における混合溶媒の効果を明らかにした。 (2)電気化学的手法により電極表面のナノ形状化や種々の酸化物半導体のナノ構造の室温作製を試み、あらかじめ基盤に種結晶を不着させることにより、高密度に垂直配向したナノロッド構造の作製に成功した。また、電極界面における光の反射、散乱防止効果を明らかにした。電子素子における電気的特性では、活性層で電荷分離により生成したキャリアの収集効率の向上に成功した。 (3)相補的に吸収波長領域が異なる活性層材料を用いて、相互浸透型素子をスタックさせるタンデム構造を作製した。その光電変換特性において感度波長のブロード化と開放電圧の増大の両立をしめし、タンデム素子の有効性を明らかにした。
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Research Products
(31 results)