2009 Fiscal Year Annual Research Report
モバイル機器の電波送受信時のイライラを解決するアンテナ技術
Project/Area Number |
21686035
|
Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
松永 真由美 Ehime University, 理工学研究科, 講師 (30325360)
|
Keywords | 移動体通信 / 小型平面アンテナ / マイクロ波・ミリ波 / 高速大容量無線通信 / ユビキタス / 周波数共用アンテナ / 偏波共用アンテナ / 無指向性アンテナ |
Research Abstract |
UHF帯からマイクロ波帯において利用可能な、全方向性アンテナの、(1)受信効率の改善、(2)小型化、(3)放射指向性の制御、(4)偏波特性制御に関して研究を行った。まず、これまでに研究代表者が発明したアンテナであるクロススパイラルアンテナを基本形として、上述したアンテナ特性の改善を、電磁界シミュレーションを通して行った。新たに設計したアンテナは、試作を行い、(1)距離に対する放射電界強度、(2)アンテナ利得、(3)リターンロス特性、(4)放射指向特性、(5)偏波特性の測定を行った。その結果、これまでの特性はほぼ同じままで、面積比にして50%の小型化に成功した。また、高効率化、高利得化に有効な設計方法を得ることができた。また、金属が近接した場合でも、リターンロスをはじめとするアンテナ特性が殆ど変化することがないことが確認された。これらの結果は、携帯用通信端末に用いる小型平面アンテナとしては非常に重要である。つまり、現状の携帯機器が抱える大きな問題である、方向依存性や金属の近接によって受信効率が極端に低下する現象をほぼなくすことを可能とする意義深い結果である。 現在、多周波数において性能を発揮する周波数共用アンテナとしての性能だけでなく、それぞれの周波数で様々な偏波特性を有する偏波共用アンテナとして動作する小型平面アンテナの開発を行っている。 これらの研究成果は、現在までに、国際会議論文(査読付)や雑誌論文(査読付)に投稿中である。また、今後も、海外および国内の学会などでも発表予定である。
|