2009 Fiscal Year Annual Research Report
mmオーダーの広域視野磁化ベクトル履歴動画像を撮影可能な磁区観察装置の作製
Project/Area Number |
21686037
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
齊藤 伸 Tohoku University, 大学院・工学研究科, 准教授 (50344700)
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Keywords | 磁区観察 / 偏光 / 磁気カー効果 / 軟磁性簿帯 / 永久磁石材料 / 時分割法 / ストロボ法 |
Research Abstract |
我が国で戦略的に進められている永久磁石用材料や、環境負荷軽減のための軟磁性箔帯材料(トランス材、時計用アンテナ材など)については、損失や磁壁ピンニング特性の改善が重要である。これらの材料の磁区構造はサブμmオーダーからcmオーダーまで様々であり、特性改善のためには磁区構造を直接観察し材料・作製プロセスにフィードバックをかける必要がある。一般に数10-数100μmオーダーの磁区構造については、ケーラー照明を用いた偏光顕微鏡技術を応用することにより観察可能であるが、さらに大きな磁区構造については、複数の顕微鏡像を繋ぎ合わせて磁区像を合成せざるを得ず、迅速なデバイス開発の障害となっている。そこで本研究では、mmオーダーの広域視野にわたる磁区および磁化ベクトル方向の一括観察装置を実現することを目標に掲げている。 mmオーダーの広域視野を照明しつつ、視野内各領域の磁化方向を検出可能な縦カー効果顕微鏡を実現するためには、(1)対物レンズのx,y各軸の辺縁部に入射光を落斜させ、(2)観察に十分な強度の入射光量を確保して、各軸方向の磁化ベクトル成分に比例したコントラストを付すことが必要である。そこで初年度は、入射側の光学系の見直しを図り、極力光量ロスを伴う光学素子(開口絞り、視野絞り、フィルタ)を使用せず、有効にコリメートした光束全てを広域視野用対物レンズの偏光特性の良い部位に落斜させる光学系を構築した。白色光源としては、輝度の高いキセノンランプと高出力LEDを選択し、撮像光学系としては、撮像時間の制御、on chip積算を可能とするイメージインテンシファイアユニットを用い、ケラレがないように縮小光学系を作製した。また複数軸落斜照明を高速切換できるように光路切換用のスキャナを導入した。さらに時間高分解能化撮影にも対応するため、時分割ストロボ撮影法を適応可能な装置構成とした。
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Research Products
(2 results)