2009 Fiscal Year Annual Research Report
背面土を考慮した橋台の力学特性の把握と桁の移動制限を考慮した橋梁の耐震安全性評価
Project/Area Number |
21686041
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
梶田 幸秀 Kyushu University, 工学研究院, 准教授 (10403940)
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Keywords | 構造工学・地震工学 / 耐震 / 防災 / 橋台 / 桁間衝突 |
Research Abstract |
本研究では,背面土を考慮した橋台の力学特性を明らかにし,また,桁の水平面内の回転も考慮した桁間衝突ならびに桁一橋台衝突による桁端部や橋台部の損傷を把握することにより,橋台の抵抗特性を考慮した橋梁全体系の耐震安全性評価手法の確立を研究目的とする.平成21年度は以下2つの課題について研究を実施した. 橋台部の力学特性を解明するための静的水平載荷実験(正面載荷) 平成21年度は,背面土がない場合の橋台模型(4体)に対し,実験を実施した.具体的には,幅1.5m,奥行き1.45m,高さ1.9mの橋台模型を作成し,ウイングが有る供試体とウイングが無い供試体を2体ずつ作成し,静的水平載荷実験を実施した.実験の結果,ウイング部を設けることにより,橋台の耐力(橋台内部の鉄筋が降伏するときの荷重)は約5倍程度向上することが分かった.また,大地震時の橋台の被害に見られたような,ウイング部の斜め方向のひび割れは再現できたが,ウイング部の有る・無しに関わらず,竪壁部基部が最弱点部となり,ウイング部が有る場合の実被害(パラペット基部の破壊)との一致が見られなかった.この理由としては,載荷速度が影響しているのではないかと考えられる. 静的水平載荷実験のシミュレーション解析 上記の静的水平載荷実験のシミュレーション解析を実施した結果,橋台内部の鉄筋が降伏するまでは,精度良くシミュレーションを行うことが可能であった.しかし,鉄筋降伏後については,数値シミュレーションでは,荷重(耐力)を大きく見積もることがわかった.
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