| Research Abstract |
(1) 気象-海象結合モデル(中核モデル)の感度分析とその精度検証
メソスケール気象モデルMM5,多重σ座標系3次元沿岸海洋モデルCCM,沿岸浅海域波浪推算モデルSWANから構成される気象-海象結合モデル(中核モデル)の交換物理変数が計算結果に及ぼす影響について平常時(春夏秋冬)を対象に検討するとともに,既往の現地観測との比較より,モデルの妥当性・有用性を検証した.
(2) 固気液多相乱流数値モデルの更なる高精度化と3次元数値波動水槽の構築
既存の固気液多相乱流数値モデルの質量保存性を向上させるため,移流計算に質量保存型CIP-CSL法と粒子法を組み合わせた新しい計算手法を開発し,乱流モデルにはdynamic二変数混合モデルDTMを導入した.また,クォータニオン技術を活用し,剛体の回転運動の精度向上を図った.さらに,造波・消波機能として,ソースによる造波とエネルギー減衰帯による開境界処理機能を導入し,新たな3次元数値波動水槽を構築した.
(3) 各種海岸護岸の越波・氾濫に関する水理模型実験
護岸越波に関する水理模型実験を入射波条件,護岸形式を変化させながら実施し,越波現象や護岸の作用波力・波圧に及ぼす影響,越波対策工法の選定について検討を行った.
(4) 伊勢湾海域データベースの構築
伊勢湾海域に関する既存の現地観測データに基づき,GISを用いた海域データベースを作成した.解析対象期間は過去約30年間であり,河川流量,水温,塩分,溶存酸素(DO),化学的酸素要求量,クロロフィルa,溶存無機態窒素,アンモニア態窒素,硝酸態窒素,亜硝酸態窒素,リン酸態リンの11項目を取り上げ,物理・水質因子の各項目の経年変化について考察した.
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