2010 Fiscal Year Annual Research Report
異常気象が及ぼす沿岸海域物理環境場への影響を軸とした水防災環境評価システムの開発
Project/Area Number |
21686046
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
川崎 浩司 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (20304024)
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Keywords | 異常気象 / 水防災 / 水環境 / 評価システム / 沿岸海域 / 物理環境場 / 海域デニタベース / 結合モデル |
Research Abstract |
(1)気象-海象結合モデルの高度化 メソスケール気象モデルMM5,多重σ座標系3次元沿岸海洋モデルCCM,沿岸浅海域波浪推算モデルSWANから構成される気象-海象結合(中核)モデルを大出水時の伊勢湾海域に適用し,大出水が海域の流動・密度構造に与える影響について議論した.さらに,既往の現地観測との比較よりモデルの妥当性を検証した. (2)気象-海象-生態系予測数値モデルの開発 異常気象時に急変する生態系の時空間変化を解明することを目的に,水質指標の物質輸送・生物化学的過程を導入した生態系モデルと中核モデルを連結させた気象-海象-生態系予測数値モデルを開発した. (3)固気液多相乱流数値モデルに基づく3次元数値波動水槽の高度化 質量保存型CIP-CSL法,粒子法,dynamic二変数混合乱流モデル,クォータニオン技術による剛体の回転運動解析手法などを組み込んだ固気液多相乱流数値モデルをさらに改良した.また,造波・消波機能として,ソースによる造波とエネルギー減衰帯による開境界処理機能を導入した3次元数値波動水槽を,一様勾配における砕波問題,浮体構造物と波の相互干渉問題などに適用し,その有効性について検討した. (4)衛星データを用いた伊勢湾海域における海面水温の推定評価 伊勢湾海域を対象に,現地観測データとの比較から,MODISによる海面水温の推定精度を評価した.また,ASTERデータを用いたMCSST法に基づく海面水温の推定法を提案し,その妥当性を検証した.
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Research Products
(11 results)