2009 Fiscal Year Annual Research Report
希土類系高温超伝導線材の強磁場マグネット応用のための材料力学的研究
Project/Area Number |
21686064
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
西島 元 Tohoku University, 金属材料研究所, 助教 (30333884)
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Keywords | 希土類系高温超伝導線材 / 強磁場 / 極低温 / 材料力学 / 電磁機械特性 |
Research Abstract |
H21年度は装置の開発をメインとした。特に計測環境の整備と高精度化に主眼を置いた。 希土類系高温超伝導線材(コート線材)の電磁機械特性を測定するための装置として,4点曲げ式極低温強磁場歪印加装置を開発した。ベリリウム銅製のビームにコート線材をハンダ付けして,ビームを4点曲げすることで,コート線材に引張りまたは圧縮歪を印加することができる。無冷媒10T超伝導マグネットの100mm室温ボア中で実験できるよう,温度可変インサートおよび温度コントローラを購入し,ヘリウムガス雰囲気(温度可変)で実験できるようにした。 コイル横圧縮装置を改造した。過去の実験で破損した部品の交換修理を行い,従来1トン程度しか印加できなかった力を倍以上印加できるようにした。 H17-19年度若手研究(B)で開発製作した装置を用いて,コート線材における臨界電流の引張り歪依存性を調べた。本装置では,従来,市販のクリップゲージを用いるか,歪ゲージを貼付して歪を測定していたが,自作伸び計(Nyilas型)を用いることとした。このことにより,歪ゲージ貼付の手間が不要となるだけでなく,たわみ成分を除去して高精度な測定が可能となった。また,臨界電流測定を従来の連続通電方式からパルス電源を用いた方式に変更した。これは,大電流通電時間を可能な限り短くして,サンプル焼損を防止するためである。この方法でGdBCOコート線材の電磁機械特性を測定した。この結果と,フープ応力印加試験の結果を比べることで,強磁場マグネット設計のための機械特性パラメータを得ることができた。
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Research Products
(5 results)