2011 Fiscal Year Annual Research Report
液相拡散を利用した超高温耐熱セラミックスの接合プロセス開発研究
Project/Area Number |
21686071
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
齊藤 敬高 九州大学, 工学研究院, 准教授 (80432855)
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Keywords | HfB_2 / Ni-Nb合金 / 高温濡れ性 / 界面反応 / PTLP接合 / 金属間化合物 |
Research Abstract |
当該年度は平成21年度に試作建造した超高温濡れ性評価装置を用いて,平成22年度に作製したHfB_2-MoSi_2セラミックス複合体の溶融金属に対する濡れ性を系統的に評価した.具体的には,アルゴン雰囲気中において1950℃,1h保持の条件で作製したHfB_2-MoSi_2セラミックス(相対密度:98%程度)の表面にダイヤモンドスラリーを用いて鏡面研磨を施し,濡れ性評価装置に設置した.また,高真空雰囲気下で溶解作製したNi-Nb合金(0,20,Or40at%Nb)を切断,表面の酸化皮膜を硝酸水溶液により除去した合金サンプルを濡れ性評価装置内のHfB_2-MoSi_2セラミックス上部に設置し,高真空雰囲気下において1600℃まで昇温し,30分間保持した.昇温時および保持中のNi-Nb合金融体形状を高解像度CCDカメラによって,連続的に記録し濡れ性を評価した後,急冷試料断面の光学顕微鏡,SEM-EDSおよびEPMA観察を行い界面における反応を詳細に調査した. いずれの溶融合金も昇温時にHfB_2-MoSi_2セラミックスに対して濡れ広がり,融体の大半がセラミックス中に消失することがわかった.これは,EDSおよびEPMAの分析結果からNi基溶融合金のHfB_2セラミックスに対する固溶反応によるものと考えられる,また,Ni-Oat%Nb融体はセラミックス中に800ミクロン程度の界面反層を形成したのに対し,Ni-20および40at%Nb融体では反応層が数百ミクロンと低減されることがわかった.これは,HfB_2のNi-Nb系融体に対する溶解度の減少によるものであると考えられる. 高温における濡れ性を評価したNi-Nb系合金をインサート材とするHfB_2-MoSi_2セラミックスのPTLP接合も試みた.具体的にはNiを蒸着しだNb箔をセラミックス聞に挿入し,1600℃,真空雰囲気,8.5MPa接合圧の条件下で接合を行った結果,非常に強固な接合体が得られることがわかったが,接合界面に複数層の金属間化合物が生成することが明らかとなった.
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Research Products
(2 results)