2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21686074
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
野田 優 The University of Tokyo, 大学院・工学系研究科, 准教授 (50312997)
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Keywords | 単層カーボンナノチューブ / 自己組織化 / 高次構造体 / コンビナトリアル手法 / プロセス技術基盤 |
Research Abstract |
(1)SWCNT基板上合成技術の拡充: SWCNTの集合形態は、その数密度と長さにより大きく支配される。まず、SWCNTの基板上合成技術を拡張し、SWCNT合成技術の基盤を拡充した。C_2H_5OHは良質なSWCNTを得易い原料として知られるが、膜厚は通常数10μmである。C_2H_2への熱分解の制御により数mmの長尺成長を実現した。我々はC_2H_4およびC_2H_2からのSWCNTミリメータ成長を実現しているが、CVD中の触媒粒子の粗大化により、平均直径4nmもの太いSWCNTや、それが潰れた二層グラフェンリボンが形成することを明らかにした。また、800℃程度の高温から400℃程度の低温までの広い範囲で、Fe,Co,Ni,Cu,Sn,Al,Tiの二元系の触媒活性を調べ、Fe,Co,Niが高活性であり、Feは高温で、Niは低温で高活性なことを示した。また、350℃の低温にて多層CNTの稠密成長を実現した。 (2)SWCNT構造体のボトムアップ形成と特性評価: SWCNT集合体は、しばしば見かけの形態以上に特性が変化するため、各種構造体の特性評価・比較を進めた。SWCNT網状膜は透明電極や半導体膜として利用できる。光吸収はSWCNT量で決まるため、決まったSWCNT量での特性制御が鍵となる。触媒条件・CVD条件によりSWCNTの密度と長さを制御し、低抵抗膜を得るプロセス条件と網状膜構造を明らかにした。また、CNT棘状膜はフィールドエミッタとして利用できる。パルス通電加熱CVDによるCNTの1秒実装技術の改良を進め、触媒条件により単層/多層構造や網状/棘状/林状構造を制御し、良好なエミッタを開発した。
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Research Products
(41 results)