2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21686077
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
河原 正浩 The University of Tokyo, 大学院・工学系研究科, 講師 (50345097)
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Keywords | 抗体 / 受容体 / 細胞増殖 / ライブラリー選択 / シグナル伝達 |
Research Abstract |
本研究では抗原存在下でのみ増殖シグナル伝達が生じる抗体-受容体キメラを動物細胞で発現させ、抗体ライブラリーの中から高い結合能を持つ抗体を増殖活性を指標として迅速且つ簡便に選択する新手法を開発することが目的である。そこで、まずは抗体-受容体キメラの分子構築を行った。まずは、マウスにSuperoxide dismutase(SOD)抗原を免疫して得た脾臓細胞からRT-PCR法により作製した一本鎖抗体(scFv)ライブラリーを、エリスロポエチン受容体膜貫通ドメイン、およびIL-6受容体のシグナル伝達鎖であるgp130と連結したキメラ受容体ライブラリーを作製した。これをマウスinterlelukin-3(IL-3)依存性Ba/F3細胞で発現させ、IL-3を除去し、SODを含む培地または含まない培地で選択を行った。その結果、SODを含まない培地でも細胞が増殖したことから、キメラ受容体が抗原なしの状態でも活性化してしまったことが考えられ、抗原結合性抗体発現細胞を増殖を指標として効率よく得ることはできなかった。そこで、抗原非存在下での増殖シグナル伝達を抑えるために、膜貫通ドメインのロイシンジッパー様配列に相互作用を弱くする変異を導入した。この改良型キメラ受容体ライブラリーをマウスIL-3依存性Ba/F3細胞で発現させ、IL-3を除去し抗原SOD存在下で培養して選択した結果、SOD濃度依存的な増殖が見られ、フローサイトメトリーを用いた結合アッセイの結果、一部の細胞はSOD結合性が示唆された。以上より、改良型キメラ受容体を用いて、抗体ライブラリーから抗原結合性抗体断片を選択できる可能性が示唆された。
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Research Products
(10 results)