2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21686077
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
河原 正浩 東京大学, 大学院・工学系研究科, 講師 (50345097)
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Keywords | 抗体 / 受容体 / 細胞増殖 / ライブラリー選択 / シグナル伝達 |
Research Abstract |
昨年度までの研究で、抗体-受容体キメラの分子構築を行い、Superoxide dismutase (SOD)を免疫して得た脾臓細胞からRT-PCR法により作製した一本鎖抗体(scFv)ライブラリーを、エリスロポエチン受容体膜貫通ドメイン、およびIL-6受容体のシグナル伝達鎖であるgp130と連結したキメラ受容体ライブラリーを作製した。これをマウスinterlelukin-3(IL-3)依存性Ba/F3細胞で発現させ、IL-3を除去し、SODを含む培地または含まない培地で選択を行った。その結果、SODを含まない培地でも細胞が増殖したことから、キメラ受容体が抗原なしの状態でも活性化してしまったことが考えられ、抗原結合性抗体発現細胞を増殖を指標として効率よく得ることはできなかった。そこで、scFvライブラリーを細胞死誘導型受容体Fasと連結したキメラ受容体を細胞に導入し、抗原非依存的に相互作用するscFvを発現する細胞をあらかじめ死滅させ、その後、増殖型受容体に切り替えて、抗原存在下で増殖する細胞を選択する、という2段階の選択方法を考案した。まずは細胞死誘導型キメラ受容体が機能するかどうかを確かめるモデル実験として、抗フルオレセインscFvクローンを用いてキメラ受容体を作製し、細胞に導入した。その結果、抗原であるフルオレセイン-BSA非依存的ではあるものの、細胞死を誘導することができた。このことから、scFvライブラリーから抗原依存的に結合するscFvクローンをより効率よく得る方法を確立できる可能性が示唆された。
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Research Products
(10 results)