2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21686077
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
河原 正浩 東京大学, 大学院・工学系研究科, 講師 (50345097)
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Keywords | 抗体 / 受容体 / 細胞増殖 / ライブラリー選択 / シグナル伝達 |
Research Abstract |
昨年度までの研究では、抗原としてヒトSuperoxide dismutase(SOD)を免疫して得た脾臓細胞からRT-PCR法により作製した一本鎖抗体(scFv)ライブラリーを、エリスロポエチン受容体膜貫通ドメイン、およびIL-6受容体のシグナル伝達鎖であるgp130と連結したキメラ受容体ライブラリーを作製した。これをマウスinterlelukin-3(IL-3)依存性Ba/F3細胞で発現させ、IL-3を除去し、SODを含む培地または含まない培地で選択を行った。その結果、SODを含まない培地でも細胞が増殖したことから、キメラ受容体が抗原なしの状態でも活性化してしまったことが考えられた。そこで本年度はこれを解決するために、まずは細胞への遺伝子導入時の導入効率を抑えることでキメラ受容体の発現量を抑え、抗原非存在時のバックグラウンド増殖を抑えられるかを検討した。その結果、SOD存在下でのみ増殖するクローンを得ることに成功したことから、本系を用いて抗体選択を実現可能であることが示された。続いて、抗原非感作のナイーブなライブラリーからSOD結合性scFvが選択可能かどうかを検証するために、ヒト合成scFvライブラリーであるTomlinson Jライブラリーを用いて同様の選択実験を行った。その結果、SOD依存的に増殖するクローンが得られたことから、本選択系のみを用いたワンステップの抗体選択系が実現可能であることが示された。以上より、抗体ライブラリーを受容体に連結したキメラ受容体ライブラリーを動物細胞表層に発現させ、抗原添加時の細胞増殖を指標とした簡便な抗体選択法を開発することに成功した。
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Research Products
(11 results)