2011 Fiscal Year Annual Research Report
複数の自律型水中ロボットの協調による海底の広域・高精度マッピング手法
Project/Area Number |
21686082
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
巻 俊宏 東京大学, 生産技術研究所, 准教授 (50505451)
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Keywords | 海中・海底工学 / 自律型水中ロボット / 複数ロボット / 測位 |
Research Abstract |
本研究の目的は以下の3点である。 (1)海底を広域・高精度に画像マッピングする手法として、相対位置計測が可能な複数の自律型水中ロボット(Autonomous Underwater Vehicle, AUV)が交互に着底してランドマークとなることで広範囲・高精度なリアルタイム測位を行う「Leapfrog(馬とび) Positioning」を提案する。 (2)移動ランドマークとなる自律型水中ロボット(仮称:Landmark AUV, LAUV)を開発する。 (3)LAUVと申請者らの所有するAUV「トライドッグ1号」と共同で実海域実験を行い、提案手法の有効性を検証する。 本年度の実施内容は次の通りである。 (1)LAUVの調整 平成22年度に開発したLAUV(Tri-TON)を水槽にて試験し、各種ソフトウェアの開発ならびにセンサの調整を行った。また、実海域実験に向けて必要となる機器類(通信装置、バラストリリーサー等)を整備した。 (2)2台のAUVによる測位手法に関する水槽実験 水槽にLAUVと海底設置型の基地局を展開し、協調アルゴリズムに関する水槽実験を実施した。AUV間の相対測位はALOC(平成21年度に開発した音響による通信・測位装置)により、リアルタイムに自己位置推定を行い、海域運用に向けた調整を行った。 (3)実海域実験 トライドッグ1号、LAUV、海底ステーションを浅海域(OKIシーテック、静岡)に展開し、AUV自身の音響的ノイズおよびALOCの信号強度の計測を行った。また、トライドッグ1号と海底ステーションを鹿児島湾に展開した。その結果、提案手法によりトライドッグ1号をステーションを基準として高精度にナビゲーションすることに成功し、約20×40mの範囲の画像マッピングを行うことができた。これにより提案手法の有効性が示された。 (4)研究の総括 これまでに得られた実験結果をとりまとめ、学会誌および国際会議にて発表した。
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Research Products
(6 results)