2011 Fiscal Year Annual Research Report
ショウジョウバエ視細胞の形態形成と維持に関与する遺伝子の同定と機能解析
Project/Area Number |
21687005
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
佐藤 明子 広島大学, 総合科学研究科, 准教授 (30529037)
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Keywords | ショウジョウバエ / 視細胞 / 網膜 / 形態形成 / 小胞輸送 / 明暗順応 |
Research Abstract |
目的1)ロドプシンの輸送機構に関して、平成21年度に、その分子機構を調べるために、これらの過程に欠損のある変異体のスクリーニングを行い、複数のロドプシン輸送に重要と考えられる遺伝子を単離していた。平成22年度は、これらの遺伝子のうち2つについて特に詳細な解析を行なった。このうちの1つPIG遺伝子はGPI生合成に必要な遺伝子である。PIG遺伝子の欠損では、ロドプシンのトランスゴルジネットワークにおける選別に欠損があることが分かった。また、もう1つの遺伝子dPobに関しても解析を行い、こちらは小胞体内でロドプシンのシャペロンとして機能していると考えられていた。平成23年度と繰越を行なった平成24年度は、GPI生合成がどのようにロドプシンの選別に関わるかに関して、まずラフトモデルを立てこれを検証した。ラフトモデルとは、ロドプシンの選別をラフトが行い、GPI生合成の欠損ではラフトが正常に形成されないためにロドプシンの選別が欠損するというもであるが、これに関して生化学的・組織学的解析を行なった結果、いずれもこのモデルを支持せず、ロドプシンの選別にはラフトが関与しないと考えられた。平成24年度後半には、ここまでのGPI生合成とロドプシンの選別輸送の結果を1つの論文にまとめて発表した。また、dPob に関しては、その欠損によって光非依存的な網膜変性が引き起こされることを見出した。 また、平成22年度は、目的3)光感度調節機構としての色素顆粒運動の過程に関わる遺伝子を同定するために、この過程に欠損のある変異体のスクリーニングを行ない、興味深い変異体が複数得られた。平成23年度、これらを詳細に解析した所、このうちの1つの変異体では、色素顆粒と、その運動の動力となるミオシンVとの連結が欠損していることを見出した。そこで、繰越を行なった平成24年度は、この変異体で欠損している遺伝子を同定した。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(8 results)