2011 Fiscal Year Annual Research Report
1,4-双極性活性種を用いる新しい環化付加反応の開発と生理活性物質合成への応用
Project/Area Number |
21689001
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
松尾 淳一 金沢大学, 薬学系, 准教授 (50328580)
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Keywords | 有機合成 / 環化付加 / 分子間反応 / 分子内反応 / 立体選択性 / シクロブタノン / ルイス酸 / 結合開裂 |
Research Abstract |
1.インドール誘導体と3-エトキシシクロブタノンとの形式的[4+2]環化付加反応の開発とストリクタミンの全合成研究 3-エトシキシクロブタノンをルイス酸を用いて活性化し、1,4-双極性活性種を生成させ、N-保護インドール誘導体との形式的[4+2]環化付加反応を検討した。その結果、TiCl4またはEtAlCl2を用いた場合に目的とする環化付加反応が効率的に進行し、ヒドロカルバゾール骨格が効率的に構築されることを明らかにした。また、その位置選択性とインドール環上の置換基の効果も解明した。この新しい骨格形成反応を用いて、ストリクタミンの4環性骨格を合成することができた。 2.3立にアルキニルコバルト錯体を有するシクロブタノンの活性化と形式的環化付加応の開発 3位にアルキニルコバルト錯体を有するシクロブタノンを四塩化スズを用いて活性化し、アルデヒドとの形式的[4+2]環化付加反応が進行することを明らかにした。 3.3-シリルメチル基を有するシクロブタンとアルデヒドとのアルドールおよびマイケル反応の開発 四塩化チタンを用いて、3位にシリルメチル基を有するシクロブタノンを活性化し、アルデヒドと反応させると、β,γ-不飽和アルドール成績体が効率的に得られることを明らかにした。この反応の基質一般性および反応機構も明らかにした。さらに、メチルビニルケトンなどとのマイケル付加反応に関しても検討を行い、目的とする炭素-炭素結合が形成されることを解明した。 4.ホモアリルケテンの分子内[2+2]環化付加反応に関する研究 ホモアリルケテンのケテンとアルケンとの分子内[2+2]環化付加反応は、一般に見られる位置選択性とは異なり、ビシクロ[2.1.1]ヘキサン骨格を有する化合物が得られることを明らかにした。この異常な位置選択性に関して、基質一般性および反応機構を解明した。
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[Journal Article] Sequential one-pot glycosylation with glycosyl N-trichloroacetylcarbamate and trichloroacetate including dehydrative approach using 1-hydroxy sugars2011
Author(s)
Tetsuya Shirahata, Asami Kojima, Satoko Teruya, Jun-ichi Matsuo, Masaki Yokoyama, Shogo Unagiike, Toshiaki Sunazuka, Kazuishi Makino, Eisuke Kaji, Satoshi Omura, Yoshinori Kobayashi
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Journal Title
Tetrahedron
Volume: 67
Pages: 6482-6496
DOI
Peer Reviewed
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