2009 Fiscal Year Annual Research Report
要介護・死亡リスクに関連する栄養素の解明を目的とした血清疫学研究
Project/Area Number |
21689018
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
寳澤 篤 Tohoku University, 大学院・医学系研究科, 助教 (00432302)
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Keywords | 栄養素 / 要介護発生 / コホート研究 / イソフラボン / 葉酸 / ビタミンB12 / 血清疫学研究 |
Research Abstract |
低栄養が要介護の原因として重要な役割を果たしていることは知られている。しかしながら、どのような栄養素の不足がその後の要介護・死亡と関連しているかについての前向き研究の成果は、国内外を通じて少ない。そこで、本研究では、日本食パターンに関連する栄養素(イソフラボン・n3系不飽和脂肪酸)や葉酸、ビタミンB12などの栄養素について(1)要介護発生・死亡に関連する栄養素の同定を行った上で(2)その栄養素がどのような生活習慣と関連しているかの究明(3)その栄養素を考慮に入れた効率的なスクリーニング方法の開発(4)その栄養素不足に対する介入研究の立案を検討し、介護予防新技術の開発及び健康寿命の延伸につなげていくことを目的に研究を実施する。 平成21年度は、凍結してある保存血清を解凍し、栄養素の測定を行った。対象は平成14年に宮城県仙台市鶴ヶ谷地区で実施した高齢者総合機能評価の受診者で、(1)採血検査に同意し、(2)介護保険情報の閲覧に同意し、(3)追跡終了時までに仙台市宮城野区より転出していない70歳以上の高齢者591名である。平成21年度はその中から死亡・要介護発生者、と要介護にならずに生存している者を性・年齢階級(5歳刻み)で層別化して抽出した。最終的に389例の検体の提出を行った。 検体の量の問題等もあり、最終的に測定が完了したのは、イソフラボン364例、不飽和脂肪酸4分画276例、ビタミンB12 287例、葉酸329例であった。平成22年3月の段階までにこれらのデータの整理が完了、予備解析を開始したところである。
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