2011 Fiscal Year Annual Research Report
心筋細胞におけるクロマチンリモデリング制御機構の解明と細胞機能維持への試み
Project/Area Number |
21689022
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
朝野 仁裕 大阪大学, 医学系研究科, 助教 (60527670)
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Keywords | エピゲノム / ヘテロクロマチン / クロマチン免疫沈降法 / 胎児性遺伝子 / ヒストン修飾 |
Research Abstract |
<I.心筋細胞のストレス応答による細胞核クロマチン崩壊惹起機序の解明> In Vivo不全心筋細胞における核クロマチン構造変化の病態に伴う推移の解析:昨年マウス心不全モデルにおける核クロマチン変化の知見を透過型電顕画像解析により得て、超高電圧電顕、CT-Tomography解析へと進めた。クロマチン構造変化の意義を心不全臨床に応用し解析した。 <II.心不全病態モデルにおけるエピゲノム変化の解明〉 不全心筋組織を用いたDNAメチル化情報解析を終了した。現在、ヒト心不全検体によるChIP-seq(クロマチン免疫沈降法を用いた高速DNAシーケンサー解析)のデータとともに統合プロファイルを作成中である。次世代シーケンサーのデータ解析パイプラインを構築したLINUXサーバー(OS:CentOS 6.0,64bit,Intel core i7-2600 4core)とオープンソースを中心とした特殊ソフトウェアの導入により、データのクオリティチェック、リファレンスマッピング、アプリケーションごとの解析の技術を確立し、膨大なデータ解析に対応できる情報解析環境を本研究システムに構築し稼働開始した。 <III.心不全病態変化を示す新規クロマチンリモデリング変化因子の探索解析〉 心臓特異的発現を示す機能未知遺伝子を同定し、その機能解析実験系を立ち上げ、基礎的分子生物学的機序解析とともにヒト臨床指標となり得るかについてのスクリーニング解析を開始した。ここまでの成果は現在論文投稿中(in revision)である。また、創薬標的となり得る可能性を有しており、特許出願とともに製薬企業との創薬へ向けた共同研究契約を締結し、次世代の研究を進めるべく次へのSTEP解析を行った。
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Research Products
(7 results)