2011 Fiscal Year Annual Research Report
メタボリックシンドロームにおける遊離脂肪酸ダイナミズムの分子機構の解明
Project/Area Number |
21689026
|
Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
菅波 孝祥 東京医科歯科大学, 医歯(薬)学総合研究科, 教授 (50343752)
|
Keywords | 肥満 / 脂肪組織 / マクロファージ / 慢性炎症 / 飽和脂肪酸 |
Research Abstract |
1.メタボリックシンドロームにおけるMincleの病態生理的意義に関する検討: 我々は既に、肥満脂肪組織に浸潤するマクロファージに新規病原体センサー・Mincleが高発現すること、in vitroのマクロファージ分化系においてMincleは主に炎症促進性M1マクロファージに発現することを明らかにしている。Mincle欠損マウスに高脂肪食を負荷して肥満を誘導すると、野生型マウスと同程度に体重が増加したが、Mincle欠損マウスにおいて、脂肪組織重量はより増加し、脂肪細胞径の増大が認められた。これに対して、肝重量の増加は有意に抑制されており、中性脂肪含量やALTの上昇も軽度に止まっていた。以上より、肥満に伴う中性脂肪の体内分布に、Mincleを発現するマクロファージが関与することが明らかになった。 2.炎症抑制性転写因子ATF3の作用機構に関する検討: Yeast 2-hybrid法を用いて、マクロファージにおけるATF3結合蛋白をスクリーニングし、ATF4を同定した。ATF4は飽和脂肪酸により誘導されるが、その分子機構はTLR4非依存性であった。ATF4を欠損、あるいはノックダウンしたマクロファージは、飽和脂肪酸によるIL-6産生が有意に減弱した。一方、ATF4を選択的に活性化、あるいは過剰発現すると、LPSによるIL-6産生がさらに増強した。このメカニズムとして、ATF4は飽和脂肪酸によるNF-kBの活性化に重要であることが明らかになった。また、IL-6プロモーター上にATF4の結合配列が存在し、ATF4が直接的にIL-6の転写を活性化することを見出した。
|
Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(10 results)