2009 Fiscal Year Annual Research Report
関節リウマチ関連遺伝子ぺプチジルアルギニンデイミナーゼタイプ4に関する研究
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21689028
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
鈴木 亜香里 The Institute of Physical and Chemical Research, 自己免疫疾患研究チーム, 上級研究員 (00391996)
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Keywords | peptidylarginine deiminase / rheumatoid arthritis / Knock-out mouse / collagen-induced arthritis |
Research Abstract |
PADI4遺伝子改変マウスの作製とそれを用いた実験 PADI4遺伝子ノックアウトマウスを作製した。PADI4遺伝子を欠失させ、その代りにネオマイシン遺伝子を導入し、PADI4ノックアウトマウスを作製した。遺伝的背景がES細胞由来の129S1とB6の混合であるため、遺伝的背景をB6に置き換える必要がある。そこでスピードコンジェニック法を用いて、B6バックグラウンドに置き換えた。このマウスを用いて以下の実験を現在実施している。(1)8週齢B6バックグラウンドPADI4KOマウスとコントロールであるB6マウスより胸腺を取り出して、ジーンチップによろ発現解析を行ったが、明確な違いはみられなかつた。今後、ほかの組織や週齢でも同様に発現を調べる予定である。(2)関節リウマチのモデル動物にコラーゲン誘導関節炎(collagen-induced arthritis ; CIA)があり、これはコラーゲンを実験動物に投与することで人工的に関節炎を起こさせる方法である。これをPADI4ノックアウトマウスで実施した。まずはその条件を検討するため、投与を行ったところ、B6マウス、B6バックグラウンドマウスは一般的にCIAに用いられる系統ではあるが、投与後の死亡率がやはり同様に一般的に用いられるDBA1Jマウスよりも高く、30%ほどになることがわかった。そのため関節炎を発症しても統計学的に有意であることを証明するためにはかなりの個体数をCIA実験のために用いる必要がある。この問題を解決するために、個体数をたくさん用いてCIA実験を行うが、同時に遺伝的背景を死亡率が低いDBA1Jに変更するため、平行してDBA1Jバックグラウンドヘのスピードコンジェニックを実施している。
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