2009 Fiscal Year Annual Research Report
骨盤部悪性腫瘍における4次元化画像誘導小線源治療の現実
Project/Area Number |
21689034
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Research Institution | 独立行政法人国立病院機構(大阪医療センター臨床研究部) |
Principal Investigator |
吉田 謙 独立行政法人国立病院機構(大阪医療センター臨床研究部), 臨床研究センター, 研究員 (10463291)
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Keywords | カラードプラ / バーチャルインプラント / 画像fusion / 3次元治療計画 / アプリケータ偏位 |
Research Abstract |
1) カラードプラ機能を有する超音波診断の導入 組織内照射を行うには出血などの重度の障害発生率が高いため、世界的にもあまり行われていない骨盤深部のリンパ節腫瘍の治療に成功した。本研究助成金によりカラードプラ機能を有する超音波検査装置の導入したことで、リンパ節に伴行する動脈血管をモニター上に描出することに成功し、アプリケータ針を安全に刺入することができた。また、同じく新規に導入した治療計画装置が有する機能を用いて行った術前治療計画(バーチャルインプラント)が有効でもあった。この二つを組み合わせてシステム化する予定である。平成21年4月から現在までに、全症例で輸血を必要としていない。 2) Fusionを基にした3次元治療計画 新規に導入した治療計画装置を用いて組織内照射のアプリケータ針刺入当日のCT画像と当日のMRI画像、および刺入翌日以降のCT画像とのfusionを試みた。Fusion機能にも種類があるため、最も精密で再現性が高くかつ短時間で出来る方法を検討中である。まだ完成と呼べる状況ではないが、現時点で把握できた内容を日本医学放射線学会関西地方会(平成21年10月17日)および日本放射線腫瘍学会小線源治療部会(平成22年5月15日)にて報告した。 3) アプリケータ偏位の定量化 従来使用してきた治療計画装置を用いて実行可能な範囲で、組織内照射のアプリケータ針刺入当日のCT画像と刺入翌日以降のCT画像との比較を試みた。それにより得られたアプリケータ針の偏位を数値化し、それに基づき治療した子宮頸癌の成績を論文化(A Dose-Volume Analysis of Magnetic Resonance Imaging-Aided High-Dose-Rate Image-Based Interstitial Brachytherapy for Uterine Cervical Cancer. Int J Radiat Oncol Biol Phys. E-pub ahead of print)した。偏位の実測値についても論文化し現在、査読中である。 そして、新規に導入した治療計画装置を用いたシステムを検討中である。ただ、2)に述べたのと同様にFusion機能などの環境設定中である。
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