2009 Fiscal Year Annual Research Report
多面体的組合せ論に基づく数え上げアルゴリズム設計理論の構築
Project/Area Number |
21700009
|
Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
岡本 吉央 東京工業大学, 大学院・情報理工学研究科, 特任准教授 (00402660)
|
Keywords | アルゴリズム / 離散数学 / 凸多面体 / グラフ / 離散幾何 |
Research Abstract |
グラフにおける数え上げ問題に関して,次の研究を行った.(1)与えられた2つの弦グラフの一方に含まれ,もう一方を含む弦グラフを数え上げる問題を対象に研究をし,その困難性を解明した.(2)与えられたグラフにおけるマッチングを数え上げる問題を対象に研究をし,それが困難であるグラフクラスとそれが容易であるグラフクラスを特定した.(3)与えられたグラフにおける支配集台を数え上げる問題を対象に研究をし,それが困難であるグラフクラスとそれが容易であるグラフクラスを特定した. また,離散幾何における数え上げ問題に対して,次の研究を行った.(1)多角形領域における最短路問題に関する研究を行った.特に,最短路検索問題に対して,Davenport-Schinzel列と呼ばれる数え上げ構浩が重要な役割を果たすことを発見し,従来の結果から効率性を大幅に改善した.(2)多角形領域における距離関数最大化問題の局所最適解を列挙するアルゴリズムを開発した.その中で,局所最適解の数の上界を与える定理を証明し,そこから大域最適解が多項式時間で見つけられることを示した.(3)Eppsteinらの提案した新種の多角形監視問題に対して,必要な監視員を数え,従来の結果を改善した.(4)平面上の2つの有限点集合のミンコフスキー和に含まれる凸独立集台の点を数え,それに対する下界を与えた.これはEisenbrandらの未解決問題を解決するものである.その他,離散幾何と組合せ的数え上げを結び付ける話題を扱った洋書の翻訳を出版した.
|
Research Products
(26 results)