2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21700024
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
笹田 耕一 東京大学, 大学院・情報理工学系研究科, 講師 (10436561)
|
Keywords | 計算機システム / 組込みシステム |
Research Abstract |
本年度は,主に2つの研究を行った. (1)複数の処理系に対応できるスクリプト言語処理系向けプロファイラフレームワークの開発 実用的なソフトウェアを開発するためにはプロファイラが重要であるが,スクリプト言語およびその処理系向けのプロファイラは開発されてこなかった.そこで,我々は複数のスクリプト言語に対応できるプロファイラフレームワークを開発した.フレームワークは(a)プロファイルモジュール,(b)情報サーバ,(c)情報ビューアの3つで構成され,プロファイルモジュールを各言語処理系向けに対応させれば,(b),(c)は既存のものを利用することができる.(a)と(b),(b)と(c)はネットワークで接続されており,(c)はJavaScriptの動作するウェブブラウザを用いて実現しているため,例えば(a),(b)を組込み機器,もしくはクラウド上に配置し,(c)を手元で実行する,といったことが可能である.開発したプロファイラフレームワーク,およびいくつかのプロファイラはllprofという名前で公開している. (2)関数に着目したCコンパイラによるモジュール分割機構の提案 Cプログラムは関数の集合として実現されているが,この関数に着目し,関数単位で分割し,再グループ化するCコンパイラの開発を行った.本機構を用いることで,従来は手動で共有リンクライブラリの構成を指定しなければならなかったが,プロファイル情報などを用いて自動的にプログラムを分割することが可能になる.我々はLLVMを用いてこの分割・再グループ化機構を実装し,いくつかのプログラムで分割の効果を確認した. その他にも組込みシステムでも有用なVMMや分散FSなどの研究を行った.
|
Research Products
(12 results)