2010 Fiscal Year Annual Research Report
組込みシステム向け対称型マルチプロセッサ用リアルタイムOSの基盤技術
Project/Area Number |
21700026
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
本田 晋也 名古屋大学, 大学院・情報科学研究科, 准教授 (20402406)
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Keywords | オペレーティングシステム / リアルタイムOS |
Research Abstract |
本研究の目標は、組込みシステムを対象とした、リアルタイム性の高い対称型マルチプロセッサ用リアルタイムOSを実現するための基盤技術の開発と、その技術を用いたオープンな実装を開発することである。 本研究テーマは大きく次の3つのサブテーマから構成されている。 1.アプリケーンレベルのタスク割当て 2.プロセッサ毎のリソース分割とキューイングロックの導入 3.仕様の策定とオープンな実装の開発 平成22年度の成果は次の通りである。 1に関しては、21年度に考案しプロトタイプ実装した、システム上の各処理毎の仕事の進捗を平準化する方式について、一般のOSのスケジューリング手法と比較し、論文としてまとめた。 2に関しては、21年度に考案したプロセッサ間の排他制御のためのキューイングスピンロックのアルゴリズムのハードウェアを基に、2段のキューングスピンロックで発生する優先度逆転を解消するための優先度継承キューングスピンロックに拡張した.ソフトウェアアルゴリズムと比較して提案手法の優位性を示し,論文としてまとめた. 3に関しては、21年度にリリースしたオープンソースのマルチプロセッサ対応リアルタイムOSであるTOPPERS/FMPカーネルに対して、別のプロジェクトで包括的なテストを開発し実施した結果、幾つかの不具合が発見されたため、修正を行った.修正したOSは,Release 1.2.0として、オープンソースとして公開する予定である。
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Research Products
(4 results)