2009 Fiscal Year Annual Research Report
リスク優先型先見ドキュメントインスペクション手法の調査研究
Project/Area Number |
21700033
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Research Institution | Nara Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
森崎 修司 Nara Institute of Science and Technology, 情報科学研究科, 助教 (50423249)
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Keywords | インスペクション / レビュー / 不具合修正コスト / インスペクション評価 |
Research Abstract |
研究計画を提示し協力企業を募った。協力企業からのデータ、資料にもとづきインスペクションのプロセスを検討することができた。検討は設計インスペクションの現状調査(トップダウンの検討)、インスペクションの下流の作業に該当するテストでの修正工数と欠陥種別に関して現状調査を実施した(ボトムアップの検討)。トップダウンの検討からはインスペクションに参加するメンバに異なる視点を与えることによる効率化の検討ができた。ボトムアップの検討からは、不具合種別や発生原因、発生種別、発生サブシステム等、不具合種別を検討した。また、修正工数が大きくなっている不具合種別を抽出するための統計手法を検討し、実際の不具合情報に適用し結果が得られた。実際に開発に携わっているメンバの考えに反しない結果となることがわかった。比較検討のために、オープンソースプロジェクトにおいて蓄積されている不具合情報も参照した。 本研究に類似する研究テーマとして実施したソースコードインスペクションの演習セミナーを実施し、セキュリティの視点に限定した場合の指摘の正答率やインスペクション速度を計測した。その結果、観点を限定することにより、指摘の正答率をあまり下げることなくインスペクション速度を大きくすることができることがわかった。この結果もトップダウンの検討結果の1つとして加え、来年度の仮説立案の材料とする。また、同時に実施したアンケート調査の結果も先見に寄与するスキルや特徴として来年度の仮説立案の材料とするために分析を進める予定である。
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Research Products
(4 results)