2011 Fiscal Year Annual Research Report
リスク優先型先見ドキュメントインスペクション手法の調査研究
Project/Area Number |
21700033
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
森崎 修司 静岡大学, 情報学部, 助教 (50423249)
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Keywords | インスペクション / レビュー / 不具合修正コスト / インスペクション評価 |
Research Abstract |
協力企業からのデータ,資料にもとづきインスペクションのプロセスを確定し,実証的に評価した.リスクの設定方法は,対象ソフトウェアに求められる機能からトップダウンに設定する方法と過去の不具合の情報からボトムアップに設定する方法とし,両方の方法でソフトウェア開発の実務者にインスペクションしてもらい,実証的に評価した.前者の実験としてソフトウェア開発に携わる実務者36名に協力いただき,その効果を確かめ,妥当性に関して実務者と意見交換し,2011年8月に論文誌論文として報告した.また,ボトムアップに設定する方法として,過去の不具合管理表から修正工数の大きな不具合種別を抽出し,商用開発を対象として試行し,その効果を確かめた.また,妥当性に関して実務者と意見交換し,論文誌論文として投稿し,2012年8月に論文誌論文として掲載されることが決定した. リスク優先型のインスペクションの方法に関して招待講演や雑誌記事等で広く紹介した.また,実務者向けワークショップや勉強会において実務者からインスペクション時に留意すべきことが明らかになるだろう,インスペクションの本来の効果をインスペクション実施者に意識してもらうことに役立つだろう,という意見を得た.インスペクション実施者が知識として持たない情報をリスクとして定義しても欠陥検出ができない可能性があることが指摘され,教育方法や検出する欠陥種別(リスク)の割当て方法を検討すべき,という結論を得た.
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Research Products
(10 results)