2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21700038
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Research Institution | The University of Aizu |
Principal Investigator |
吉岡 廉太郎 会津大学, コンピュータ理工学部, 准教授 (00360008)
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Keywords | コンポーネント / セキュリティー / ソフトウェア工学 / 開発フレームワーク |
Research Abstract |
本年度は、(1)入出力データ定義用言語要素の作成、(2)動作定義用言語の設計と言語要素作成、(3)入出力データ定義および動作定義言語のエディタ作成、(4)実行環境の設計と試験的実装、(5)検証用アプリケーションの選定と実験を行った。(1)入出力データ定義用言語要素については、前年度の設計に基づき実際に言語要素を作成した。変数の型情報に加え、その値の最大値、最小値、平均値など値の範囲を定義するための言語要素と属性の定義を行った。(2)動作定義用言語の設計と実装については、関数やコードブロックの呼び出し順序、タイミング、頻度などを定義できる枠組みとした。(3)入出力データ定義と動作定義言語のエディタ作成は、ユーザ負担をなるべく低く抑えることに重点を置いて実装した。その結果、各値にはあらかじめ規定値を設定し、動作については規定動作を自動的に設定することで、ユーザは変更が必要な箇所のみを設定すれば済むような仕組みとした。各規定値の選択においては、対象変数の型や意味、対象動作の種類に応じていくつかのパターンを作成することで、変更の必要性を軽減した。(4)実行環境の設計と試験的実装については、ラッパープログラムを用いて入出力関数などとのデータ送信を監視する仕組みを実現した。この監視では、あらかじめエディタでユーザが編集した、値の範囲などの制限に対してデータをチェッグし、それを逸脱している場合に例外処理を実行できるようにした。(5)検証用アプリケーションについては、熱拡散計算と粒子の衝突反応計算を行うプログラムを選定し、(4)の試験実装を用いて監視条件の定義と実際の実行をテストした。その結果、今回実現した仕組みによって入出力データと動作の定義ができ、実行時にチェックできることを確認した。実装期間が限られていたことから、対応する変数関係の条件の種類、動作の種類は限定的だが、言語要素の追加で将来的に対応可能である。
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