2009 Fiscal Year Annual Research Report
複数組織の多様な資源を予約に基づき同時確保するスケジューリング手法の開発
Project/Area Number |
21700047
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
竹房 あつ子 National Institute of Advanced Industrial Science and Technology, 情報技術研究部門, 研究チーム長 (70345411)
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Keywords | グリッド / ネットワーク / スケジューリング / コアロケーション / 予約 / QoS / シミュレーション |
Research Abstract |
利用者の要求する計算機性能やネットワーク帯域を保証した分散実行環境を自動的に構築して提供するには、必要な計算機やネットワークなどの資源を適切に選択して同時に割り当てるコアロケーションが課題となる。商用サービスを前提としたコアロケーションでは、早い時刻/安い価格/高い可用性の資源を選択する等の利用者の割り当て方針と、負荷の均質化/特定資源の優先割り当て/利用者の優先度の考慮等、資源管理者の割り当て方針を反映する必要がある。また、資源割り当て問題はNP困難であるため、割り当てに要する時間が長くなると実用的とはいえない。 本研究では、分散する資源が事前予約で複数の組織から提供されることを前提とした、コアロケーション手法を提案した。提案手法では、我々の開発する資源管理フレームワークから利用可能な資源情報を取得し、指定された時間帯から適切な資源の組合わせを選択する。資源選択では、計算機とそのネットワークのトポロジを考慮して整数計画問題にモデル化し、利用者と資源管理者の割り当て方針が反映できるようにした。また、制約条件を加えることにより、割り当てに要する時間の短縮を試みた。 シミュレーションを用いた実験により、提案手法の機能性、実用性について評価した。機能性の評価では、提案手法により計算機とその間のネットワークを適切に選択し、確保できること、資源管理者の観点で資源割り当て方針が反映できることを示した。実用性の評価では、整数計画問題の求解時間を制約条件とソルバの違いにより比較し、現在の環境において提案手法が実用レベルであることを示した。 今後はより大規模かつ現実的な環境を想定した評価を行い、提案手法を改善していく。
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Research Products
(5 results)