2009 Fiscal Year Annual Research Report
大規模ネットワークのための観測を考慮したトラヒックエンジニアリング技術の開発
Project/Area Number |
21700074
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
大下 裕一 Osaka University, 経済研究科, 助教 (80432425)
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Keywords | トラヒックエンジニアリング / リンク使用率 / 観測 |
Research Abstract |
本課題では、直接トラヒックマトリクスを観測できないような大規模ネットワークであっても、目標達成を保証できるような論理トポロジ・経路に瞬時に移行することができるようなトラヒックエンジニアリング手法を実現することを目的とする。 平成21年度においては、観測されたリンク使用率のみを用いてトラヒックエンジニアリングを行う手法の性能評価を行い、リンク使用率のみを用いた場合であっても、制御を数回繰り返すことにより、正確にトラヒックマトリクスを把握することができている場合と、同程度まで、最大リンク使用率を削減することができることが明らかになった。 また、制御を行う際に、全リンク使用率の観測が困難な場合にも、適切な制御を行うことができるように、一部の観測リンクのみを制御に用いる場合についても検討を行い、経由する対地間トラヒックの本数が少ないリンクを観測することで、トラヒックエンジニアリングに必要な全リンクのリンク使用率を正確に把握可能であることが分かった。 来年度は、これらの手法と合わせ、制御を階層化することにより、トラヒックエンジニアリングの影響を受ける範囲を小さくしつつ、短時間で、最適な経路やトポロジを計算する手法について検討を行う。
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