2009 Fiscal Year Annual Research Report
車車間通信における周波数利用の時間・空間変化を考慮した経路制御手法に関する研究
Project/Area Number |
21700080
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
塚本 和也 Kyushu Institute of Technology, 大学院・情報工学研究院, 助教 (20452823)
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Keywords | 車車間通信 / コグニティブ無線 / 経路制御手法 / スペクトラム共有 / ルーティングメトリック |
Research Abstract |
本年度、本研究では車車間通信における周波数利用の時間・空間変化を考慮した経路制御手法の要素技術として、以下の項目について研究調査を行った。 *全周波数の利用状況が変動するコグニティブ無線環境における非実時間通信に適した「データチャネル選択メトリック」の検討、及びシミュレーションによる有効性評価 まず、本研究では400MHz~6GHzといった広範囲の周波数の利用状況が、時間的・空間的に変化するコグニティブ無線環境において、送受信ノード(車両)が複数の車両を経由して(マルチホップ通点)、動画及び音楽ファイルなどの非実時間通信を行う場合を想定し、その通信に適したデータチャネルの選択メトリックを新たに考案した。コグニティブ無線環境で取得可能なプライマリユーザに関する情報の粒度が未確定なため、本研究では(1)伝送レート、(2)プライマリユーザの統計的な平均利用率、(3)車両の移動に伴う隣接2ノード間の最大通信継続時間、(4周波数毎のセカンダリユーザの平均通信継続時間(プライマリの平均通信継続時間と利用率から算出)、という4つの情報を組み合わせる事で、粒度別の複数のメトリックの考案を行った。その後、各メトリックを用いた際のコグニティブ環境でのマルチホップ車車間通信の性能をシミュレーション実験で評価し、その有効性を明らかにした。 これらの研究成果存国内研究であるアドホックネットワーク研究会で発表すると共に、国際会議IEEE VTC2009-fallにおいて招待論文として対外的に発表を行った。今後は、本年度提案した研究内容のジャーナル化を進めると共に、提案データチャネル選択メトリックを元に、コグニティブ無線環境に適した経路制御手法について検討を進める。また、制御メッセージについても着目し、確実かつ迅速な制御情報共有に向けたメッセージ交換アーキテクチャについて検討を進める予定である。
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