2009 Fiscal Year Annual Research Report
センサ・ネットワークへの次世代公開鍵暗号の効率的アセンブリ実装の研究
Project/Area Number |
21700083
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Research Institution | Future University-Hakodate |
Principal Investigator |
白勢 政明 Future University-Hakodate, システム情報科学部, 助教 (70530757)
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Keywords | ネットワークセキュリティ技術 |
Research Abstract |
本研究の目的は、次世代暗号であるペアリング暗号の、様々なセンサノードへの効率的なアセンブリ実装法を確立することである。平成21年度は、1.標数3のηTペアリングのための拡大体乗算アルゴリズムの改良、2.標数pのAteペアリングのための12次拡大体構成法および楕円曲線係数決定法の提案、3.標数3のηTペアリングのセンサノードMICAz上のアセンブリ実装を行った。 1. は、TFT手法を用いた標数3の有限体の拡大体高速乗算法であり、理論的にはペアリング計算の15%の高速化が期待できる。ただし加算回数が増加するため、加算の効率化が重要である。今年度はこの手法をMICAz上に実装し理論通りの高速化が達成できるか検証を行う。 2. では、標数pのAteペアリングを実装するときに問題となる拡大体の構成法(つまり拡大体の定義多項式の決定)とペアリングを定義する楕円曲線の係数の探索において、立方根の計算やスカラー倍算を用いずに効率的に行えることを、Gaussの定理やEuler予想を用いて証明した。この成果は計算能力の低いセンサノードにとって特に有用である。 3. では、メモリアクセスの回数の削減を目的としたBlock Comb法をアセンブリで実装することで、MICAzにおける標数3のηTペアリングの計算時間を5.79秒から2.15秒に2.7倍の向上を達成した。この手法を他のセンサノードにも応用することで、本研究の目的を遂行できる。
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Research Products
(6 results)