2009 Fiscal Year Annual Research Report
材質特性を変更可能な動的シーンの高精細かつ高速なレンダリング法の研究
Project/Area Number |
21700112
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Research Institution | Wakayama University |
Principal Investigator |
岩崎 慶 Wakayama University, システム工学部, 准教授 (90379610)
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Keywords | レンダリング / BRDF / GPU / イメージベースレンダリング |
Research Abstract |
本研究では,照明・材質デザインのための高精細かつ高速な画像生成(レンダリング)手法の開発を行う.本年度は,窓やドアなどから入射する光を考慮した高速レンダリング手法,材質デザインのための逆問題アプローチ,およびレンダリング時に視点・照明・物体の位置・材質特性を変更できる高速レンダリング手法の研究を行った.窓やドアから部屋に入射した光が壁や床などで反射する間接光を前計算し,各頂点における間接光の輝度分布を球面調和関数で近似する.これにより,窓やドアから入射する照明をレンダリング時に変更しても,間接光を考慮した室内の画像をリアルタイムにレンダリングすることが可能である.次に,材質特性(BRDF)のモデリング手法の研究を行った.複雑な照明下において,ユーザが物体表面の輝度を指定することによって,その輝度となるような材質特性を逆問題アプローチにより求める.BRDFをガウス関数とそれに対応する係数の線形和で近似し,目標となる輝度とガウス関数の近似によって得られる輝度の差を最小とするような係数を求める問題に帰着させる.最後に,材質特性(BRDF)をレンダリング時に変更しても高速にレンダリングする手法の研究を行った.物体表面の光の伝達から材質特性を切り離して光の伝達関数を前計算し,伝達関数を区分定数関数で近似し,クラスタリングすることにより,レンダリング時のBRDFの変更を可能にした.また,物体による遮蔽を空間の場として表現し,前計算することにより物体の移動を可能にした.
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