2010 Fiscal Year Annual Research Report
材質特性を変更可能な動的シーンの高精細かつ高速なレンダリング法の研究
Project/Area Number |
21700112
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Research Institution | Wakayama University |
Principal Investigator |
岩崎 慶 和歌山大学, システム工学部, 准教授 (90379610)
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Keywords | レンダリング / GPU / BRDF / 区分定数近似 |
Research Abstract |
本研究では,照明・材質デザインのための高精細かつ高速な画像生成(レンダリング)手法の開発を行う.本年度は,昨年度開発した材質特性(BRDF)をレンダリング時に変更しても高速にレンダリングする手法の研究を引き続き行った.物体による遮蔽情報を,物体を中心とした同心球上において前計算し,同心球上に設定されたサンプル点において記憶する,この遮蔽情報を区分定数関数で近似し,クラスタリングすることにより,少ないデータ量で物体による遮蔽情報を表現することが可能となった.遮蔽情報と物体の材質特性を表す反射特性を分離することにより,レンダリング時の材質特性の変更を可能にした.頂点単位の輝度計算を並列計算処理することにより,インタラクティブな速度でのレンダリングを可能にした.また,現実の照明環境を携帯電話のカメラに魚眼レンズを装着して撮影することにより,様々な場所での照明環境を取得する技術の開発を行った. さらに,本年度では鏡面反射成分の高い材質特性を球面ガウス関数で表現する方法について開発を行った.照明および材質特性を球面ガウス関数の線形和で近似し,物体による遮蔽情報を球面符号付き距離で表現することにより,動的なシーンにおけるレンダリング手法の開発を行った.昨年度開発した技術と異なり,変形する物体にも適用できるように改良した.現在この手法のGPU実装を行っており,良好な結果を得ている.これらの研究成果をまとめ,国際会議および論文誌への投稿を検討している.
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