2010 Fiscal Year Annual Research Report
大規模時系列ボリュームデータ解析・可視化のための高次元データポケットの生成
Project/Area Number |
21700125
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Research Institution | Japan Atomic Energy Agency |
Principal Investigator |
宮村 浩子 独立行政法人日本原子力研究開発機構, システム計算科学センター, 研究職 (20376859)
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Keywords | 可視化 / 時系列データ / 高次元データ / 多変量データ / 数値シミュレーション / 情報可視化 / 時空間投影 / データ圧縮 |
Research Abstract |
昨年度は,時空間ボリュームデータを生成し,高次元データを2次元空間に投影する技術(時空間データマップ)を開発した.今年度は,本技術をクライアント-サーバ環境で実装した. 時空間データマップは,空間分割によって3次元空間を1次元化し,時間軸を加えた2次元空間に高次元データをマッピングする技術である.この時空間データマップから,ある物理量の時間的かつ空間的分布を同時に把握することができる.これは,大規模データをコンパクトに表現でき,効果的に情報を取得できる特長をもつ. この技術を本年度は実大規模データに適用し,全体把握から詳細な特徴の取得までをドリルダウン的に実現できるよう,以下の技術開発を行なった.(1)サーバ環境で時空間データマップ生成に必要なデータを生成(時系列スカラデータを持つOctree生成)した.(2)Octree情報を用いて,クライアント環境で時空間データマップを生成するシステムを構築した.この際,ユーザが観察する興味領域に応じてデータマップを作り直せるようなユーザインタフェースを備えている.(3)時空間データマップ上から興味ある領域を選択すると,その領域に対応する元データの時間,空間情報を取得し,対象となる元データを転送する技術を開発した.これにより,ユーザは時空間データマップから得られる概要的な情報だけでなく,元データの詳細な情報も観察できる. これらの技術による成果は,解析者との打ち合わせを通じて,有効性を確認した. 来年度は,時系列多変量データを持つOctreeデータの効果的な圧縮技術の開発に取り組むとともに,大量に得られた時空間データマップのマイニング技術の開発に取り組む.
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