2009 Fiscal Year Annual Research Report
拡張現実技術を用いたボリューム可視化システムの構築
Project/Area Number |
21700126
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
俵 丈展 The Institute of Physical and Chemical Research, 機能情報シミュレーションチーム, 研究員 (20415227)
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Keywords | 拡張現実 / ボリューム可視化 / ユーザインターフェース / コンピュータグラフィックス |
Research Abstract |
本研究では先進的なボリューム可視化と直感的な操作のための三次元ユーザインターフェースの開発を行うことを目標としている.本研究の特色は拡張現実技術を用いてユーザが三次元ボリュームデータを直接操作できる点にある.ボリュームデータは三次元のデータであるので効率的な操作のために三次元ユーザーインターフェースを開発することは極めて重要である.また,ボリュームデータは流体工学,機械工学,医療分子構造,宇宙気象などあらゆる分野で利用されているため本研究成果の利用範囲は極めて大きい.さらに,本システムは既存のVRシステムなどに比べ非常に安価に導入できることから大きな波及効果が期待できる. 本年度は研究計画に基づき基本システムの作成,三次元ユーザインターフェースの開発を行った.具体的には(1)流体シミュレーションとのインタラクションのためのシステムと,(2)医療用ボリュームデータのセグメンテーションのためのシステムを開発した.(1)のシステムではユーザは流体シミュレーションへの入力を三次元空間で指示しシミュレーションによる波の挙動をリアルタイムに可視化することができる.三次元の位置情報の取得にはARToolKitを用いた既存のマーカーベースの手法を利用した.(2)のシステムではCTやMRIで取得されたボリュームデータを解析するために必要な領域の抽出操作を三次元空間で行うことを可能とした.このシステムでは前処理でボリュームデータの境界面から距離関数を作成しその距離を参照しながら領域拡張を行う.操作には(1)のシステムより複雑な機能を必要とするためWiiリモコンと(1)のマーカーベースの手法を合わせたコントローラを提案した. 研究計画は順調に進んでおり,本年度は国際会議の査読付き論文および発表1件,国際会議の査読付きポスター発表2件,招待講演2件国内学会発表1件の業績がある.
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Research Products
(9 results)