2010 Fiscal Year Annual Research Report
ユーザ状態の推定と表出機能による遠隔会話パートナ間の円滑な会話開始支援
Project/Area Number |
21700130
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
田中 貴紘 東京農工大学, 大学院・工学研究院, 助教 (80451988)
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Keywords | 知的ヒューマンインタフェース / エージェント / 割り込み / ユーザ状態推定 / テレワーク / アプリケーションスイッチ |
Research Abstract |
本研究課題では,PC作業時のユーザ作業を阻害しない情報システム実現に向け,ユーザのPC使用状況からユーザ状態を推定する手法を確立し,オンラインコミュニケーションにおける会話開始支援へ適用することで,円滑に会話を行えるオンラインコミュニケーションのための基幹技術を築くことを目的とする. 本年度は,まず,昨年度の試作システムをベースに,アバタによるユーザ状態表出機能を持った,オンラインマルチユーザコミュニケーションシステムを開発した.ユーザのPC操作情報をモニタすることでユーザ状態を推定し,他のクライアントと状態情報の交換を行うことで,他の会話相手のアバタによる状態表示機能を実現した.次に,他ユーザの状態を考慮して,ユーザの代わりに自律的に話し掛け支援を行うエージェント機能を開発した.ユーザ状態推定は本質的に推定誤差が存在し,誤差に基づく従来のウィンドウポップアップや音によるユーザへの働き掛け(話し掛け)方法では,ユーザの作業を阻害する可能性があるため,より曖昧で弱い表現方法が必要であった.推定値の低下タイミングに合わせた,アバタの視線行動(共同注視,視線交差)を用いて,ユーザの会話開始要求をアピールすることにより,対象ユーザの気づきを促し,円滑な会話開始支援を行うことが可能であることを,実験により示した.
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Research Products
(6 results)