2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21700137
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
天野 敏之 山形大学, 大学院・理工学研究科, 准教授 (60324472)
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Keywords | バーチャルリアリティ / 拡張現実感 / プロジェクタ・カメラ系 / 見かけの制御 / モデル予測制御 |
Research Abstract |
本研究は「プロジェクタ・カメラ系による動的な物体の見えの強調技術」を発展させ,実応用に向けて立体物に対する動的な見えの制御技術を確立することを目的とする. この目的のもと本研究課題では,(1)プロカム同軸光学系の設計および試作,(2)立体物に対する見えの制御手法の確立.,(3)全周囲に対する見えの制御手法の確立.,(4)様々な分野への応用の実現可能性の評価の実施を計画し,平成22年度はこのうち(3),(4)を実施した. (3)全周囲に対する見えの制御手法の確立 プロジェクタ・カメラ同軸光学系を用い,立体物に対する見かけの制御手法を確立した.また,複数のプロジェクタ・カメラ系の協調方法について研究した.この過程で見かけの制御は人間が見るための補助としてだけではなく,コンピュータビジョン応用として,物体認識における陰影問題が解決できる,HDR画像をが取得でき,類似物体の識別が可能になることが確認された. (4)様々な分野への応用の実現可能性の評価 二色性色覚のためのカラーマネジメント技術と弱視のための見かけの強調技術および光学顕微鏡への応用について評価した.二色性色覚のためのカラーマネジメシト技術では,Jeffersonらの方法を適用した.石原式色覚異常検査表を用いた検証より,提案手法を用いることで混同色の色彩を置き換えることが可能であり,二色性色覚で判読できないパターンも判読可能になることが二色性色覚の評価モデルより確認された.光学顕微鏡への応用はJohannes Kepler UniversityのProf.Oliver Bimberとの共同研究で行い,低コントラスト物体のコントラスト強調,湿組織上の光沢除去,均一照明による画像処理品質向上,石英の色偏差強調などを実現した. 以上,見かけの制御の実用化に向けて大きな成果が得られた.
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[Remarks] 上記研究成果以外に,受賞1件(平成21年度から通算2件),CEATECH2010などの展示会3件,関連テレビ報道3件の成果があった.また,研究成果内容を紹介するホームページを下記のURLに作成した.
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